今までなんとも無かったのに体調を崩しやすくなったなどの不調は、免疫力が低下していることが原因かもしれません。
人には「免疫力」という自分で自分を守る力があるのですが、年齢を重ねるにつれてその力は低下してしまいます。
まだまだ若いつもりで以前と同じような生活を続けていたら、どうしても体に負担がかかり過ぎてしまいます。
若い気持ちでいることはとても大切なことですが、体に目を向けると色々な
ところで無理ができなくなっています。
もっと自分の人生を満喫するために、体にとっていい生活を心がけることが、大切なことだと思います。

血液の中にある様々な細胞がチームになって、病気になるのを防いでくれる働きを「免疫」といいます。自分で意識することはなくても、いつも私たちの体を守ってくれています。
免疫に関わる細胞をまとめて「免疫細胞」と呼んでいます。
体に侵入したウイルスや細菌などに感染された細胞、突然できたがん細胞など、悪くなった細胞をいち早く発見し、これ以上広がらない様に破壊して取り除く働きをしたり、体中をバトロールして細胞が正常な働きをしているかを監視したりと、沢山の種類の免疫細胞がそれぞれに作業を分担して私 たちの体を守ってくれています。
しかし、免疫細胞は完璧ではありません。ちょっとしたことで免疫力が低下してしまうと、見逃してしまった感染細胞が増えてしまい、対処できなくなって病気になってしまうこともあります。
病気として現れる前に取り除くことが大切なことは分かりますが、免疫細胞の働きは目に見えないこともあり、私たちは免疫に対して気にかけることを怠ってしまいがちです。

ウイルスに負けると風邪、インフルエンザ、風疹、肝炎、エイズなどの病気に、細菌に負けると中耳炎、結核、破傷風などの病気に、がん細胞に負けるとがん細胞は無制限に異常増殖して体の機能を次々に蝕んでいきます。
免疫力の低下は命を危険にさらすことにもつながり、無視できないことなのです。
風邪をひきやすくなった、体調を崩しやすくなった、病院に行くことが増えたと話されているのを聞くと、もしかすると免疫力が落ちてきているのではないだろうかと心配いたします。

きちんとバランスよく食べることが大切です。食事を抜いたりせず、季節の野菜を積極的に摂ること。
また、免疫は唾液の量とも関係するので、よく噛むことも大切になります。

精神的なストレスは自律神経のバランスを崩してしまい、食欲不振、血行不良につながり、その結果免疫力を弱めてしまいます。

公害や化学物質で環境が汚染されるのが悪いことはもちろんですが、交通が便利になりすぎて運動不足になることも、免疫カの低下につながります。
たまには散歩して、リラックスと運動不足の解消をするのも良いのではないでしょうか。

免疫は20代がピークで年齢を重ねるごとに低下していくという結果が出ています。
年齢を重ねるのはどうしても避けられないことなので、そのことを意識して、あまり無理をしないことも大切なことだと思います。